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世界中で使えるカードなのに、なぜお金には国境があるのか?

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白黒の未来都市をつなぐカラーネットワークとビットコインのシンボル

海外でクレジットカードを使うための手数料が、また上がります。

三菱UFJニコスは、VisaとMastercardの外貨決済にかかる事務処理手数料を3.85%から4.50%に引き上げると発表しました。2026年11月から順次適用されます。

エムアイカードのアメリカン・エキスプレスも、12月から0.25%を3.85%に引き上げます。一方、イオンカードは現在1.60%です。

同じ海外での買い物なのに、カードによってこれだけ違う。

僕が気になったのは、どのカードを使えば得なのかという話ではありません。

世界中がインターネットでつながり、瞬時に情報を送れる時代に、なぜお金にはこれほど高い「国境を越える費用」が残っているのでしょうか。

国境は、地図の上だけにあるわけではない

実は今回の海外事務手数料は、必ずしも海外での買い物だけに発生するものではありません。

日本にいても、外国のウェブサイトなどで外貨決済をすれば、対象になる場合があります。

つまり、ここで問題になっている国境は、地理的な境界というよりも、通貨の境界なのです。

もちろんクレジットカードの仕組みには費用がかかります。

異なる通貨の換算、決済処理、不正利用への対応、利用者への信用供与。海外で安心して支払いができるのは、こうした仕組みがあるからです。

だから手数料が存在すること自体を問題にしたいわけではありません。

ただし、同じ国際ブランドのカードでも、発行会社によって手数料が大きく異なります。

これは、世界共通の決済ネットワークが存在していても、その利用条件や価格を決めるのは、依然としてサービスを提供する企業だということです。

世界中で使えることと、世界中で自由にお金を動かせることは、必ずしも同じではありません。

国境を知らないお金

ここで比較したいのが、ビットコインです。

ビットコインを送るとき、相手が隣町にいるのか、地球の反対側にいるのかによって、ネットワークの手数料が変わるわけではありません。

手数料を左右するのは、基本的には取引データの大きさと、ネットワークの混雑状況です。

国境を越えたからといって、特定のカード会社が決めるような追加料金が発生するわけではないのです。

もちろん、ビットコインがあれば海外決済の問題がすべて解決するわけではありません。

相手がビットコインを受け取れる必要がありますし、円や現地通貨に交換すれば手数料が発生します。価格変動のリスクもあります。

しかし、送る側と受け取る側が同じビットコインを使うのであれば、そこに国ごとの通貨を換算する作業は必要ありません。

ここに僕はビットコインの重要な可能性があると思っています。

それは、単に安く送金できるということではありません。

お金を世界中に動かすために、従来の金融機関が提供する仕組みだけに依存しなくてもよい、という選択肢が生まれたことです。

僕たちは世界中で同じクレジットカードが使える便利さに慣れてしまいました。

しかし、それは世界中のお金が自由につながったことを意味するのでしょうか。

インターネットは情報を国境から解放しました。一方で、お金は今も、国ごとの通貨と、それを扱う金融機関の仕組みに深く結び付いています。

ビットコインは、そこにまったく異なる考え方を持ち込みました。

世界共通の決済手段を作ることと、国境そのものを意識する必要のないお金を作ること。

この二つは、似ているようで根本的に違う挑戦なのだと思います。

参考資料