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AIが人間になりすます時代、僕たちは銀行窓口に戻るのか?
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- yutaro

「AIによってデジタル経済が破壊され、僕たちは昭和の時代に逆戻りするかもしれない」
そんな興味深い投稿をXで見かけました。
インターネットもスマートフォンも信用できなくなり、お金を引き出すには通帳を持って銀行窓口に行かなければならなくなるというのです。
少し極端な予想にも思えますが、決して笑い飛ばせる話ではありません。
2026年10月26日、日本政府は相次ぐサイバー攻撃への対応を話し合う関係閣僚会議を開催しました。AIを悪用した攻撃の可能性も指摘されるなか、政府は緊急対策の強化を指示しています。
AIによって偽の音声や映像が作られ、他人になりすますことが容易になれば、インターネット上での本人確認はますます難しくなるでしょう。
しかし、だからといって僕たちは本当に昔の生活に戻るしかないのでしょうか。
本人を確認することと、権限を確認すること
銀行で口座を開設するときには、名前や住所、身分証明書などを使って本人確認を行います。そして銀行は、その人の口座を管理し、正当な利用者からの指示なのかを確かめながら取引を処理しています。
これは今現在、僕たちがお金を預けるための一般的な仕組みです。
ただし、本人確認のために集めた情報が漏れたり、他人が本人になりすましたりすれば新たな問題が生まれます。
そこで考えてみたいのが、そもそも送金する人の名前や顔を知らなくてもお金を動かせる仕組みは作れないのか、ということです。
実は、ビットコインはすでにそれを実現しています。
相手の正体を知らなくても動くお金
ビットコインのネットワークは、送金する人の名前も顔も、国籍も知る必要がありません。
代わりに確認するのは、そのビットコインを動かすための正しい証明があるかどうかです。
具体的には秘密鍵と呼ばれる本人だけが管理すべき情報を使い、送金の指示に電子的な署名を付けます。ネットワークの参加者はその署名が正しいかどうかを、数学的な仕組みによって確かめられます。
重要なのは、誰が送金を指示したのかを知らなくても、その取引がルールに従っているか確認できるということです。
もちろん電子署名は銀行などでも使われている技術です。しかしビットコインでは、特定の銀行が取引の最終的な管理者になることなく、この仕組みが成り立っています。
だからといって詐欺を防げるわけではありません。秘密鍵が盗まれたり、偽物の相手にだまされて自分で送金したりすれば資産を失う可能性があります。取引所などを利用する際には、法律に基づく本人確認が必要な場合もあります。
それでも、ここには従来とは異なる発想がありそうです。
AIによって人間の顔や声が偽装されるからこそ、相手の正体を見抜くことだけに依存しない仕組みに、新しい意味が生まれるのではないでしょうか。
僕は、AIによってインターネットがなくなり、すべてが昔の生活に戻るとは思いません。
むしろ、これまで当たり前だった本人確認や取引の仕組みそのものが見直されていくのかもしれません。
対面で本人を確認することが必要な場面もあれば、名前や顔を知らなくても安全性を確かめられる場面もあります。
大切なのは、すべてをデジタル化することでも、すべてを昔に戻すことでもない。何を人間が確認し、何を技術によって証明できるのかを見極めることです。
ビットコインはその新しい可能性を、お金の世界ですでに示しているのだと思います。