It's Me!
Published on

AIが「信頼」を壊す時代に、なぜビットコインが重要なのか?

Authors
白黒の未来都市をつなぐカラーネットワークとビットコインのシンボル

僕は、AIが進化するほど、これまでの社会を支えてきた「信頼」が大きく揺らいでいくと感じています。

ただし、ここで重要なのは「ビットコインだけが信頼できる」という話ではありません。

「そもそも誰かを信頼しなくても成立する仕組み」が、これからますます重要になるということです。

そして、ビットコインはその思想を、実際に機能する世界規模のネットワークとして実現した唯一の存在。

これまでは、銀行、企業、政府、プラットフォームなどが情報を正しく管理し、約束を守ってくれることを前提に、社会の仕組みが成り立っていました。

ところが、AIによって偽装、詐欺、なりすまし、システムの脆弱性の発見などが高度化すれば、その前提はさらに揺らいでいきます。

信頼できる人や組織を探す時代から、信頼しなくても検証できる仕組みを使う時代へ。

僕は、ここが非常に大きな転換点だと思います。

すでに現実になっているAIによるサイバー攻撃

2026年10月8日のロイター報道によると、韓国では少なくとも9つの銀行がサイバー攻撃の標的となりました。

新韓銀行では約2万5,000人、KB国民銀行では119人の顧客情報流出が報告されています。

セキュリティ企業CrowdStrikeは、攻撃者がAIエージェントやClaude Codeを悪用した可能性が高いと分析しています。ただし、AIの関与の程度や被害の全容は、まだ完全には判明していません。

さらにVerizonの2026年調査でも、確認された情報漏洩の31%はソフトウェアの脆弱性を突くところから始まっています。

ここで恐ろしいのは、高度な攻撃を実行するために必要な人的コストや技術的ハードルが、AIによって下がっていることです。

それでもビットコインが持つ決定的な強み

例えば、銀行の顧客情報が漏れたとしても、それだけで預金が盗まれるわけではありません。銀行には不正送金の監視、口座の凍結、補償などの仕組みがあります。

一方、ビットコインでは、フルノードを動かせば、取引や発行ルールへの適合性を自分で検証できます。他人のデータベース上の数字を無条件に信用する必要がありません。

もっとも、ビットコインにも重大な弱点があります。

秘密鍵を盗まれれば資産を失う可能性があります。詐欺にだまされて送金した場合も、原則として取り消せません。また、取引履歴は公開されるため、プライバシーも自動的に保証されはしないでしょう。

だから、ビットコインならすべて安全とは言えません。

ただし、ここに僕は決定的な違いがあると思います。

ビットコインの強みは、誰かが安全を保証してくれることではなく、誰かの保証への依存を減らせることです。

そして、これはお金だけの話ではありません。

AIが生成した文章、写真、動画、音声が本物と区別しにくくなる世界では、電子署名、暗号技術、自分で検証できるオープンソースの仕組みなど、ビットコインと共通する考え方がますます重要になります。

僕がこれから注目したいのは、AIによって信頼が揺らぐ世界で、人間はどうやって自分の財産、情報、そして自由を守るのかというテーマです。

ビットコインはその答えのすべてではありません。しかし、お金の領域では、すでに非常に有力な答えを提示しています。

むしろ、AIが進化すればするほど、ビットコインがなぜ生まれたのか、その存在意義が多くの人に理解される可能性があります。

これは価格上昇の予測ではなく、ビットコインが持つ社会的な役割についての仮説です。

そして僕は、この仮説をこれから深く考える価値があると思います。

参考資料